2019年2月8日に未来創造主催のイベントが開催されました!
・イベント情報
【デジタル時代の新しいモノづくりと新規事業創造】
未来創造のエコシステムによるオープンイノベーションイベント。
愛知県の新産業創造事業の〝あいちアクセラレート〟プログラムの一環で、スタートアップ、企業の新規ビジネスを実施している/または興味がある方向け。
主催: 未来創造、日本政策金融公庫、コーワメックス
共催: 愛知県、01Booster
後援: 名古屋市
AI、IoT等の例を代表に、ハードとソフトの領域がなくなりつつあります。未来が予測し難い〝VUCA〟の時代と呼ばれ、市場や製品/サービス価値がどんどん変わり、開発スピード、製品サイクルが非常に早く、短くなってきています。更に単純な製品・サービスを売るだけのモノづくりではビジネスとして進めていく事が難しくなり、コトづくり含めたサービス仕様、顧客/市場の潜在ニーズに寄り添った技術・機能、ハード検討が求められています。
この時代を生き抜くために、今までの自社や狭い市場世界から飛び出し、オープンイノベーションマインドを地域・組織・個人として醸成していきたい。
①ジェネレーティブデザインが導き出すこれからのデジタルものづくり
オートデスク株式会社 Fusionエヴァンジェリスト 藤村 祐爾
「デジタルトランスフォーメーションが進む中で、モノ作りの仕方も変わってきています。3Dプリンターと新たなデジタルモデリングのFusion360で変わるモノ作り手法とビジネスモデル。特に近年耳にする「ジェネレーティブデザイン」の圧倒的なインパクトを学びます。」
―イノベーションの多産多死を支える
二重エコシステム
―コピーする深圳から、コピーされる深圳へ
株式会社ジェネシスホールディングス 代表取締役社長 藤岡 淳一
「わずか40年弱で数千人の漁村から、シリコンバレーに次ぐ注目を集めるイノベーション創出都市へと変貌を遂げた。その勢いはモノづくりにとどまらずIT、サービスへと幅を広げつつ、試作と社会の反応による改良を重ねる「アジャイル開発」によって猛烈なスピードで進化する深セン企業の実態を読み解き、今後の新規事業創造の在り方を議論します。」
JELLYWARE株式会社 代表取締役社長 崔 熙元
「ハードとソフトがつながり、AI技術革新によって、様々な社会変革が起きようとする今、圧倒的な技術優位性がなくなり、圧倒的に売れている製品がなくなっている時代になりつつある。その中で、新しい事業の作り方も正解がなくなり、時代の流れに柔軟に対応することがとても重要視されていることについて考えます。」
④パネルディスカッション

イベントの内容をご紹介!
今回のイベントでは、ジェネレーティブデザインから深圳の現状、新しい事業の創り方に至るまで幅広い内容で提供されました。
冒頭挨拶:オープンイノベーションのすすめ
一般社団法人未来創造代表 水野KSK

冒頭の挨拶は、未来創造代表の水野から、「夢」を実現する土地に東海圏をする。
という一言から始まりました。
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これからのVUCAの時代。
どのような未来を描くのか?
オープンイノベーションで未来を創っていかないといけない。
西海岸からできたビジネスモデルが時代を変容している。
車業界フォードは13年で世界を一変させた。
そんな変革が東海から産みだす地域にしていきたい。
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①ジェネレーティブデザインが導き出すこれからのデジタルものづくり

オートデスク株式会社 Fusionエヴァンジェリスト 藤村 祐爾
ジェネレーティブデザインが導き出す新しい時代。
藤岡さんは昔、工業デザインを行なっており、日本に帰ってからそれを広める仕事をしている。
現在の工業は、自動化をすすめていく流れになっているが、じゃあ何から進めていけばいいの?に答えていかなければならない。
カスタマイズ、アップグレードされるようなものの価値が上がっている。
課題が目の前にある。
今まで出来なかったことが出来るようになる。
ものづくりのために課題を解決するツールが必要。
そこでイベントではツールの話を中心に今後のデザインについてお話を頂いた。
ジェネレーティブデザインは、
残さないといけない部分はどこ?
それは他のパーツとの接触部分があればいい。
ジェネレーティブデザインで出力すると構造や形や目的に合う形が見えてくる。型を3Dプリンターで出力させてしまうことで今まで人間の発想では生み出せなかった構造の製品を作れる。
欲しいもの=パソコンに入力したら印刷されて手元に入る。
そんなことが出来るようになっていく。
Ai +ジェネレーティブデザイン+3D
この掛け算でのモノづくりがより一般的になれば、あなたが美しいと思うドローンはこんな感じになるよとより個人に寄り添ったデザインを出してくれて、物を購入する時代も来るかもしれない。
「深圳スピード」 と世界から遅れる日本

株式会社ジェネシスホールディングス 代表取締役社長 藤岡 淳一
深圳のスピード
1980年は自然豊かな景観だった。1985年何もなかった。
しかし1995年から2004年にかけて約3倍で高度成長をしている。
元々人がいない土地だったため現在の人口分布は。
20代が大半、30代と合計して65%を占める。
マスイノベーションが多い。
金型・板金
レガシーなサプライチェーン型のエコシステム
イノベーションを支えるエコシステム
研究開発
中国は7割企業が研究開発費をかけている。
国際特許数=他都市を圧倒する深圳
コピーする深圳からコピーされる深圳に。
どういうイノベーション環境?
未完成でもとりあえず出してみる。
=新規ビジネス実証実現が盛んな環境である。
1.あえて失敗をすることを確認するのが目的でトライする。
2.未完成どころかほとんど出来上がってなくても実証実験する。
3.撤退する際、多少の犠牲や迷惑は致し方ない。
多産多死を許容している地域だ。
代表的なユニコーンDJI (2006年の創業 トップシェアのドローン会社)の社長がこんなことを言っている。
PPTのみに頼って得られる富も無く、また天から降ってくるハイテクもない。卓越したものを追求するためには、無数の苦しく思索に吹ける深夜を過ごす。72時間連続で働く執着心が必要であり、また真相を大声で言う勇気が必要だ。
日本が何故、深圳より遅いのか?
・そもそも日本が遅い。
・予測し発生を未然に防ぐ。
中国はまず突進して問題が起きてから考える。
・日本は設計開発が聖域になっており知的財産を重視。
品質保証=石橋を壊しても100点を取りにいく。深圳は90点でもうだしてしまう。
市場で確認したらええぐらいの割り切り型である。
寝ないで働いている。深圳はそういうメッカになっている。
③横につながる技術変革と正解のない事業の作り方

JELLYWARE株式会社 代表取締役社長 崔 熙元
元々はp板ドットコムにて、創業の時から関わっていた。
社内事業の一環で、2009年から電子工作コンテストを行った。
メーカーフェア東京が始まるタイミングでコンテストを始めた。
エンジニアの祭典のような感じだった。
それがGUGENの始まり。
回数を重ねるにつれて、ビジネス色を強めた。
勤めていた会社の上場に伴い、役員になる可能性があったが自分での起業を選択した。
上場をした後は、自分の描きたい世界への時間投資が出来なくてなってしまうためだ。
理論的なものでは無く思想的なもの。価値ある人づくりをしたいと考えた。
今は、名古屋市と協力しながらイノベーターの育成・開発に励んでいる。
若手の勢いが違う。チャレンジするという勢いが異なる。
◆しかしメンバーのビジョン・会社のビジョンが明確でないと失敗してしまう。その部分を市と協力しながら成長出来る基盤を作っている。
教育の事業を行うことで、新しい「創業者」を増やすだけではなく、社内の中での新規事業の立ち上げなどにも寄与出来る人材を生み出していきたい。
